2020年10月08日

多忙なためお焼香だけ済ませて葬儀場を去る参列者

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遺族や親族など葬儀を執り行う側だけでなく参列する側も日々の生活防衛に追われる毎日が続いています。このように多忙な人の元へ訃報と共に葬儀の日程が突然舞い込んでくるわけですから、通夜か告別式の一方だけに参列するのも珍しくないわけです。

また、喪主側が香典を持参してくれた参列者が帰る時に香典返しを渡して終わりにすることなども増えました。多忙を理由に通夜か、告別式のどちらかに参列してお焼香だけ済ませて帰る人も増えました。かつて、先祖から伝えられた伝統というべきマナーに照らせばいずれもマナー破りになりますが、昨今は致し方のない行為としてお互いに大目に見て気にしないようになりました。

忙しいのに葬儀場へ馳せ参じてくれた気持ちに免じて問題なしという解釈が成り立つ風潮になっているようです。更に最近は葬儀の簡素化が急速に進んできて通夜と告別式を合わせて1日葬としたり、喪主と近親者数人で火炉の前で故人を見送るだけの直葬などが増えてきました。

葬儀がこれだけ多様化してくると葬儀マナーについて目くじら立てる人も少数派になりつつあるようです。従って、僧侶の読経中に葬儀場へ入ってきて“忙しいのでお焼香だけさせてください”と喪主や遺族に話して参列する人がいても葬儀が淡々と進み、何事もなく終了するわけです。葬儀の途中で席を離れるのであればせめて末席の端の方に座り、お焼香が終わったらタイミングを見計らって静かに葬儀場を出ていくことが最低限のマナーでしょう。


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