葬儀が終わった後にはやることがたくさん待ち受けていて、予想するよりもたくさんの手間と時間がかかることを実感するかもしれません。まずは葬儀代金の支払いを済ませなければなりません。次は市町村役場へ出かけて故人の戸籍を除籍するための手続きをしなければなりません。
これが終わると故人の所有していた預金口座や携帯電話や車などの所有物を解約や名義変更するなりする手続きが必要です。さらに故人が家の登記人であれば登記の名義変更をしなければなりません。これを怠ると将来に家や土地が売却不可能になるからです。
しかしさらに手間と時間が莫大に必要なのは相続するための手続きです。相続の手続きは故人の預金口座のお金がいくらあるかを調べるだけでは済まされません。故人が生まれてから逝ってしまうまでどこの市町村を移動したかの履歴をすべて把握しなければならないため、住民票があったすべての市町村から戸籍を入手してつないでいかなければなりません。
従って転勤族のように住民票の移動が多ければ多い人ほど手間と時間がかかります。これが完了して初めて相続税の申告手続きが可能となります。相続税の申告期限が10か月ほどと長いのはそのためでもあります。一方で行政手続きではないやるべきことは、四十九日法要をいつにするか決めて葬儀に参加した人に連絡すること、お墓がない人はどこにお墓を買うか、すでにある人はお墓の納骨準備などの作業も進めていく必要が生じます。