人は誰もが最後の瞬間を迎える時がやってくることになり、その時には葬儀を執り行うことになります。近年では規模の小さな家族葬や直葬というスタイルも珍しくなくなりましたが、どんな場合でも必ず必要になるのは火葬であり火葬場の利用は必須となっています。葬式を執り行う上では火葬場の予約を取ることが必要不可欠ですが、いざ利用するとなれば何から手をつけたら良いかわからず悩むのではないでしょうか。葬式を執り行う際には会場を決める必要があり、一昔前は自宅で行うケースも珍しくありませんでした。
故人の霊の前に供える意味を持つのが御霊前であり、不祝儀袋や香典袋の表書きに使われます。人間が亡くなった後ですぐにあの世へ旅立つわけではなく、霊として49日間は存在をするというのが仏教の考えです。仏になるのは亡くなってからしばらくしてからであり、49日に成仏をします。だからお通夜や告別式に葬儀の際に、参列者たちが袱紗に包み持参をするのは、御仏前ではなく御霊前です。49日目には成仏をしますが、49日の法要の際にはどちらを選ぶか迷うかもしれません。
キリスト教の葬儀に参列するときは、大まかな流れとマナーを頭に入れておけば失敗することがありません。まず、キリスト教の葬儀は教会で行われるのが一般的です。参列するときの服装は仏式と同じもので特に問題はありません。喪服を着用して、バッグや靴、ストッキングも黒を選び、派手なアクセサリーや時計は避けるようにしましょう。また、香典はありませんが、その代わりとして御花料を包みます。包む金額は香典と同様に自分の年齢や故人との関係性で異なりますので、マナー本やインターネットで確認しておきましょう。
通夜・告別式・火葬というように、葬儀が終わった後に遺族がやることは、事務処理、挨拶、諸手続きなどです。例えば、火葬後の精進落としが済んだら、世話役から事務を引き継ぎます。香典と香典帳、会葬者名簿や供物帳などから、領収書や請求書を受け取ります。宗教者への謝礼は、葬儀が終わった後、翌々日までに出向いて渡しましょう。挨拶まわりは初七日までに、喪主が宗教者、世話役、お世話になった人のところに出向きます。香典返しをしてから、名義変更や身分証の返却や解約、公的年金の手続きなどを行います。