臨済宗という宗派の名前を聞いたことがあるという人も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この宗派は中国禅宗五家の一つであり、唐の禅僧の臨済義玄によって開かれたと言われています。禅宗での血脈相承のことを法嗣と呼びますが、この法嗣とは師匠から弟子へ戒律や教義などを伝えることであり、師匠のすべての人格の伝承を通じて行われるということで非常に重要だとされています。経典などによる教えの枠組みがないので、禅宗は時代の移り変わりとともにさらなる広がりを見せているのが特徴です。
黄檗宗はおうばくしゅうと読み、この宗派は中国の文化を非常に色濃く残している宗派であり、日本にあるこの宗派のお寺にも中国らしい雰囲気の外観を持っているお寺がたくさん存在しています。さまざまな宗派によって読み書きされているお経の摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみたしんぎょう)もこの宗派ではポゼポロミトシンキンと言って、中国の読み方で読み上げていくのが特徴です。内容そのものは般若心経などの他の宗派と一緒ではありますが、中国語の読み方をするお経や法要などに戸惑いを覚えてしまう人も、たくさんいらっしゃるかもしれません。